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伝統と時代 ~さらっと振り返ってみよう

ようやくビートたけしが志村けんについてコメントを出しましたね。



正直、たけしのコメントが全然聞こえてこなかったので、
相当なショックを受けているんだろうなぁ~と想像はしておりましたが…

まさか軽い鬱、ノイローゼ気味になる程だったとは…。


ビートたけしと志村けん…

この二人と言えば、
所謂土8戦争が思い出されます。

TBSで”お化け番組”として国民的人気を誇っていた
「8時だよ!全員集合!」。
その若きエースが志村けん。

フジテレビが王者・ドリフに対して、
関東・関西の実力派若手芸人を集結させて挑んだのが
「オレたちひょうきん族」。
その若き座長がビートたけし。

ザ・ドリフターズ、萩本欽一を引きずり落さなければ、
自分たちの時代は来ない!
と、必死で相手を潰そうとしたのが、
若き日のビートたけしでした。

しかし、その潰そうとした相手のエース・志村けんは、
実は自分と同期(ツービートの結成が74年。志村けんがドリフのメンバー入りした年と一緒)で、
3歳年下だったという。


この構図、なんかに似てると思ったのですが、

いかりや長介がアントニオ猪木、
志村けんが藤波辰爾、
ビートたけしが長州力


に当てはまりますね。

欽ちゃんは馬場さんかな?

お笑い大好き少年だった志村けんは55号、ドリフどちらにつくか迷ったそうですし、
プロレス大好き少年だった藤波辰爾は、馬場さんの事も尊敬してたでしょう。

そして、深見千三郎を師に持つビートたけしは、
マサ斎藤を心の師と仰ぐ長州力とどこか似ていますし、
”時代を掴む!それには邪魔な存在がいる!それを倒していく!!”

と、共通の意志を感じます。


老若男女問わず笑わせたい正統派コント師の志村けんと、
生温いお笑いを嫌い、毒を武器に圧倒的なカリスマとなったビートたけし。

名勝負製造機と言われ誰とでも試合が作れる正統派レスラー藤波と、
ゆったりとしたレスリングを嫌い、インパクト勝負で爆発的な人気を得た長州。

考えれば考えるほど、
志村けんとビートたけしの関係は、藤波と長州の関係に酷似してますね。



ほどなくして王者・「全員集合」を打ち破った「ひょうきん族」。

今回たけしはこう表現しております。

「ドリフの笑いは大納言とかちゃんとした小豆、砂糖の味なの。ひょうきん族は人工甘味料。やっぱり人は新しいものに目がいっちゃう。」

”伝統の味”は老若男女を納得させてくれる一方で、
奇をてらわない分、”新しいもの”に負けてしまうことがあります。

”新しいもの”は時に”伝統の味”を凌駕してしまうのです。

プロレス界にとっては長州力やロード・ウォリアーズ、UWFが、
”新しいもの”であり、

お笑い界にとっては、「ひょうきん族」、とんねるず、ダウンタウンが、
”新しいもの”だったんだと思うのです。


「ひょうきん族」は「全員集合」を追い落としましたが、
結局は長く続くと”新しいもの”ではなくなってしまうんですよね。
「ひょうきん族」が最終回となったのが89年。
「みなさんのおかげです」がレギュラースタートしたのが、
その前年の88年でしたので、
やはり視聴者は”新しいもの”を選んだと言う事なのでしょうね。


”新しいもの”は長続きはしません。
常に”新しいもの”でいられるわけなどないのですから。
これを”時代”と呼ぶのでしょう。

しかし、
”新しいもの”が出て来ても
”伝統の味”はなくなりはしません。

志村けんは「全員集合」が終了しても、
「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」
「志村けんのだいじょぶだぁ」
など、
”伝統の味”プラス自らの発想で、
時代とは関係のないところで勝負し、人気を得てきました。

こういう点に、
”時代の寵児”だったビートたけし、松本人志が
志村けんへのリスペクトを表明するんだと思います。


だって、この二人の若い頃は、
当時の主流である笑いを認めようとせずに、
自分の笑いが一番である!と、戦ってきた人たちなわけでしょう?


本来なら一番やり玉に挙げられそうなのが志村けんの笑いだと思うんだけど、
そうはならなかった。

それは、
志村けんの笑いに対する姿勢であり、技術、

つまり
職人技を持つ本物の芸人
として認めていたからなんでしょうね。


ただ、そんな志村けんにも弱点はありました。
それは、喋りが苦手だったという事。

「よく『俺喋りが下手なんだよ。フリートークが苦手』って、おいらには正直に言ってたな。」
と、今回たけしも振り返っていましたね。

ワタクシが初めて志村けんのフリートークを観たのはこの時でした。




「モモコクラブ」ですね。
志村けんが司会って珍しいなぁ~と思って観てました。

今観るとそこまで酷くもないような気もしますが、
当時は、
「あぁ、志村けんは喋りダメなんだな・・・。」
と感じましたね。

まぁ、志村けんがフリートークまで達者だったら、
たけしの時代も、松本の時代も来なかったでしょうね。


所謂、お笑いが世代別化する以前に人気が爆発したTV番組が、
「シャボン玉ホリデー」
だったと思います(リアルタイムじゃないからよくわからないけど)。


クレイジー・キャッツ、植木等の全盛期ですね。

「シャボン玉~」はしっかりとしたネタ作り、台本があって完璧に仕上げていたと聞きます。

そういうしっかりとしたコントが出来なかった、と語るのが、

お笑い第一世代の代表・萩本欽一、
欽ちゃんです!

欽ちゃんは、コントの設定だけ決めてほとんどをアドリブで回していたそうです。
それまでのコントは、

<ボケ=非常識な事を言う、ツッコミ=常識的な事を言って突っ込む>

と言う形でしたが、

コント55号の場合、

ボケである坂上二郎、二郎さんがまともな常識人で、
ツッコミである欽ちゃんの狂気の世界に引きずりこまれ、
追い込まれていくという
全く新しい形の笑いで日本国中を席捲したのです。

つまり欽ちゃんもまた
時代の寵児だったわけです。

当時、55号は飛ぶ鳥を落とす程の勢い!

フジテレビでは土曜夜8時に
「コント55号の世界は笑う」を放送して30%を超える高視聴率をマーク!

ドリフはその55号にチャレンジする形で「全員集合」を始めたそうなのですが・・・
その時、いかりや長介自身が
55号の勢いを認め、裏で番組をやっても勝てないと思っていたそうです。
プロデューサーも、
「確かに55号が月なら、ドリフはスッポン。」
と言うくらい
1969年当時は、55号とドリフターズの人気には大きな差があったそうなんです。

「全員集合」は当初色々やってみて、ドリフの苦手分野をドンドンそぎ落とし、
人気ドラマの出演者をゲストに呼び、得意の計算されたコントで
徐々に人気を呼び、
遂には、時代の覇者であったコント55号の「世界は笑う」を追い落とす事に成功します!

欽ちゃんの出来なかった、
クレージー・キャッツ流の
「作り込んだ笑い」で人気を得るのです!
やり方はお笑い世代別化する以前の流れを汲んでいるところが、
やはり伝統を重んじる職人気質だったのだと思います。

その後、55号も番組をリニューアルし、
「コント55号のやるぞみてくれ」
と言うまんまなタイトルの番組を興しますが、
返り討ちにあったようです。

土8撤退を機に、
一旦55号としての活動を休止したは萩本欽一は、
ラジオの企画をテレビに移し、
再びフジテレビの土曜8時に帰ってきます。
そう、「欽ちゃんのドンとやってみよう!」です。

この番組は、私の記憶では
非常に大人受けが良かった!
そう捉えております。

それは、ウチの父親がドリフより欽ちゃん派だったからです。

「欽ちゃん観ようぜ」

と、よく言われたもんです。

それでも「全員集合」を観せてもらいましたけどね!

(しかし、「全員集合」観ていたはずのワタクシに「気仙沼ちゃん」の記憶があるのは何故なんだろう?
そう疑問に思ったんですよね。今回ちょっと調べたところ、この「欽ドン」はスタートが75年でした。
当時2歳のワタクシは親と一緒にこの番組を観ていたのだと思います。
2、3歳の頃は「欽ドン」を観ていて、3、4歳頃から「全員集合」だったのかな?
志村けんのブレイクが76年だと考えると、全ての辻褄が合いますな。)



萩本欽一初の企画・主演のこの番組、
一時、視聴率0.5%の差で
「全員集合」を破り、視聴率トップに就きます!
視聴者投稿、天然素人を扱ったこの番組は、
まさにドリフの真逆を行く、
計算できない笑いを提供したわけです!
(実は、「カラスの勝手でしょ」はこの番組で紹介されたハガキが最初だと言われております。
それを近所で少年が唄ってたのを聴いた志村けんが「全員集合」で取り上げ、全国的に流行したようです)。

しかし、
「野球中継の裏では番組を作りたくない」
と言う、
野球嫌いのワタクシにとっては信じ難い理由で
1980年にこの番組は一旦終了となりました。

「東村山音頭」からの志村けん人気の爆発もあり、
土曜8時はまたもや「全員集合」の天下となったのです。

ビートたけし率いる
「ひょうきん族」が土曜8時に登場するのは、
この一年後の事でした。


続く
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80年代のお笑い、プロレス、音楽、漫画に影響を受けすぎてます・・・。

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